Brillia Tower 上野池之端 構造

建物内部に設置されたエネルギー吸収能力を持つ粘弾性ゴムにより、制震効果が高められています。

水飴状の粘性体を封入した装置により地震エネルギーが吸収されるため、地震時のダメージを軽減することができます。

掘削した地盤中に、現場でコンクリートを打設する現場造成杭が採用されています。大口径杭により大きな建物重量を支持することができて、地震に対する強度も確保されています。

将来的に沈下の恐れが少ない、N値60以上という極めて硬い支持層まで杭を打設することで、建物の巨大な重量を支え安定させています。また大きな重量を支える杭は、杭径を最大約4.2mまでスカート状に拡大した拡底杭により、支持層へ伝達する重量を分散させ、より安定した基礎を実現しています。

東京の地盤は、主に沖積層と呼ばれる比較的やわらかい地盤と、その下に位置する硬く安定した洪積層と呼ばれる地盤から成ります。「ブリリアタワー上野池之端」の杭は、洪積層の中でも特に強固な東京礫層が支持地盤になっています。

「ブリリアタワー上野池之端」では構造架構の多くに、あらかじめ工場で製造した鉄筋コンクリート部材を用いることで、寸法誤差が少なく精度の高い施工ができるプレキャスト（PCa）工法が採用されています。この工法により高精度な柱と梁を実現しています。
※建物低層部および地下部は在来工法となります。

コンクリートは空気に触れると外側から徐々に中性化するため、中性化が鉄筋に至ると錆が発生して耐久性を損ないます。そこで構造体コンクリートについては、鉄筋を覆うコンクリートのかぶり厚を適切な寸法とすることで耐久性が高められています。

主要な柱の鉄筋には、最大約41mmという太さの主筋が採用されています。さらにフープ筋※には、地震時により大きな変形が生じた場合でも耐力低下が小さい、鉄筋の継ぎ目を溶接した溶接閉鎖型せん断補強筋が採用されています。これらの鉄筋により柱の耐震性がより向上しています。
※高強度せん断補強筋を使用。

設計基準強度は日本建築学会の建築工事標準仕様書(JASS5)により、100年は大規模な補修が不要と予想されるコンクリートの耐久設計基準強度30N/mm²をクリアしています。建物を支える全ての柱･梁･床に30N/mm²以上の強度のコンクリートが使用されています。また大きな荷重を支える低層部の主要の柱では最大で70N/mm²(約7,000t/m²)の荷重に耐える高強度コンクリートが使用されています。

将来的な間取りの変更やメンテナンスに対応し易い二重床・二重天井が採用されています。床下・天井内に、スラブ埋込配管に比べて十分な配管配線スペースが確保されています。住宅の床スラブ厚は約200mm以上が確保されて、末永く快適に暮らせる様に、上下階からの生活音や振動の伝わりに配慮されています。

各居室の開口部には、現地で測定された外部騒音データに基づいてT-1等級、またはT-2等級相当のサッシが採用されています。

厚さ約260mmのコンクリート壁に匹敵する空気伝搬音に対する遮音性能を持つことで、多くの超高層マンションに使用された乾式耐火遮音壁が採用されています。